メロンの苦味

メロンが安くなってきました。
たまにメロンに苦味があるとの苦情をいただきます。
もちろん私のところでは(ほとんどのお店では)返品・返金は可能です。
それから舌先で「ピリッ」と電気が走るような感覚というのもあります。
喉がかゆくなる方もいます。この場合は瓜にアレルギーを持ってる場合があります。
まず苦味について。
まだメロンが若すぎたり
熟成しすぎたりするメロンに発生するようです。
その苦味の成分が「ククルビタシン」(エラセリン)というステロイド。
瓜類特有の成分です。
多量に摂取すると食中毒事例もあるそうです。→ ククルビタシン~wikipedia
それが若かったり熟成しすぎたりすると出てくるようです。
メロン本来の物質なので安全性には問題はないといわれてます。
しかしこのようなものでも交換・返金に応じてくれるお店は多いです。
若かったり熟成しすぎたりするものでもおいしいものはありますが
生育時の天候不順(水分不足・低温ストレス・夜間の急激な気温低下・過湿・過乾燥)で
このようなものが発生するようです。
ククルビタシンはヘタとシリに多いので
カットするときはここを切ったほうが良いです。
しかし、ククルビタシンは強いとナイフについてたのが
他についただけで苦くなる場合もあるようです。
栽培現場ではククルビタシンが多くなることはまだわかってないので
抑えることはまだ難しいようです。
熟成するとククミシンという分解酵素が増えてきます。
このククミシンはタンパク質分解酵素で
よくメロンにハムを添えたりしますが
ハムなどをやわらかくします。
このククミシンを多量にとると口の中がピリっときます。
ククミシンは消化も助けるので
食後のデザートとしても最適です。
「ピリッ」と電気が走るような感覚
熟成しすぎて
エタノール、酢酸エチル、炭酸ガスなどの揮発性の刺激物が生成されたからです。
もちろん交換・返金に応じてくれるお店は多いです。
これも安全性には問題ないといわれてます。
病気によるものもあります。
バラ色カビ病というのがあります。
部分的に青くなってます。
変色してる部分だけ取り除けば
残りの部分は大丈夫ということですが
もちろん交換・返金に応じてくれるお店は多いです。
これも苦味がありまして
メロンのヘタに多く含まれてるククルビタシンが
カビへの防御反応で多くなり
苦味が増します。
このような味が殺虫剤や農薬ではないかと思う方もいらっしゃるようですが
それらは苦味やピリっと感じるものではないようですのでご安心を。
またメロンの香りの成分はテルペンですが
これは抗癌作用があるらしいです。
参考URL
ククルビタシン~wikipedia
ばら色カビ病~農業IT研究プロジェクト
メロン~日本青果物輸入安全推進協会
コープこうべ
コープやまぐち
メロンの果実内腐敗病~北海道病害虫防除所