ちょっと変色したきゃべつ2014.5

一年中でまわっているきゃべつですが
大きくわけて3種類あります。
春きゃべつ
冬きゃべつ・寒玉きゃべつ
高原きゃべつ
春きゃべつはやわらかくサラダ用
冬きゃべつは硬くて炒め用
そして群馬の嬬恋高原などでとれる高原キャベツ。
きゃべつが受ける害には
生理障害
病害
虫害
それから天候によるもの
があります。
あまりにもひどいものはもちろん出荷されません。
たまに紛れこんでる場合もあります。
いろんな害をうけるきゃべつがありますが
今回は一年を通して結構みかける
少々「難あり」のきゃべつを見てみたいと思います。
「これくらいなら出荷されるのは仕方が無い」
くらいで出回っているものです。
それでもちょっと目立つものは青果担当者は注意書きをして販売したほうがよいと思います。
結構見かけるのが
黒い斑点のあるきゃべつ
内部黒変と呼ばれるもの
病害や虫害だともっとひどいのですが
ちょこっと黒い斑点がきゃべつを剥くたびにいくらかずつあるもの。
寒い時期に育ったものや冷害にあったものによく見かけられます。
原因は今のところはっきりとしたことはわからないようです。
個人的な考えですが
寒い後に温度が上がったところにあり雨や氷結により水分が加わり黒く溶けかかったような感じがします。
これは外の葉を何枚かむいた後にわかるもので
気づかれず出荷されることが多いようです。
このようなきゃべつに当たったら
その部分は切り取って使っていただければと思います。
病害ではないので今のところ害があることは言われてません。
気になるようでしたら返品に応じてくれる可能性は高いと思います。
青果担当者も当日のきゃべつにこのようなものが多かったら
「一部黒い斑点があるものもでてますが」
と明記し、安めに販売したほうが良いです。
市場にも報告し、値段の交渉はしてください。
上層部の人が「売らないほうが良い」と言ったら
本当にその日は全くきゃべつを売らないのか
市場に良いきゃべつがあれば代替で持ってきていただくのか
あるいは、このようなきゃべつが出るのはある程度仕方が無く
全くきゃべつを売らないのもお客様に迷惑なので
注意書きをして、お客様に納得して安く買っていただく。
のかどうか上層部に問い合わせたほうがよいです。
冬から春先に多いのですが
氷結
氷がついてくることもあります。
ひどいものになると
黄色かったり
葉が水に浸かり溶けかかってることも
ひどいものは市場に返品したほうがよいです。
ちょっと見ればわかるものですので
入荷したものが全部このようなものだったら
今日はきゃべつは売れなくなります。
市場には事情を説明し代替のきゃべつを持ってきていただかねばなりません。
あと
氷がついていた部分が穴があいてることもあります。
少しくらいなら
注意書きをして販売でよいと思います。
ただ会社によっていろいろ見解があると思いますので
青果担当者は迷ったらとりあえず青果の上司・リーダー・先輩等に聞いてみたほうが良いです。
薄い黒色の跡
薄い墨のような跡がある場合があります。
これで外側の一枚のみでしたら
農薬の跡の可能性があります。
農薬が流れ切れなかった場合があります。
農薬についてはいろいろと議論があります。
外側一~二枚剥ぐだけでよいかと思います。
もし毒性があるのなら
食べる人たちよりも
播く農家や
農薬を生産する工場の方が危険度が高いことになります。
でも、このようなものは普通店には出さないと思いますので
一般の方は、あまりお目にかからないと思います。
だいたいが青果担当者の気がつかない内側の斑点や
氷結など、その時期仕方ないものだからです。
「これは農薬の跡」とは一概に言えませんが
お客様が気に入らなかったら返品OKという姿勢の店は多いと思います。
生理現象、病気、農薬なんであろうと
嫌なら返品してみてください。
半切りのきゃべつが時間がたってくると
ちょっと黒っぽくなったりします。
きゃべつが黒っぽくなるのは
大体はきゃべつの持ってるポリフェノールが影響していると思われます。
葉が紫色に変色したものも出ることがあります。
低温障害が多いようです。
これはアントシアニンが影響してます。
ブロッコリーも紫色の部分がでることもあり
これもやはりアントシアニンです。
アントシアニンによる変色なら
もちろん害はありません。
あと穴があいてその周りが盛り上がったようになるもの。
まるで虫の卵がついてるよう。
これは虫が食べた後
きゃべつが成長を続け
盛り上がったものです。
普通に虫が食べて
穴があいたものも多いですね。
これらの虫の食べた後は
よほどひどければ返品ですが
少しくらいならお許しを。