種とか野菜などの箱によく
「F1」と書いてあることがあります。
玉ねぎでよく見られるのですが
それは種の性質を言います。
たとえば
ある種苗会社が
トマトとナスをかけあわせて
トマトナスを作ったとします。
このトマトナスがF1です。
トマトとナスがF0にあたります。
このトマトナスはトマトとナスのいい所どりで
素晴らしい野菜となります。
このトマトナスの収穫が終わり
トマトナスが枯れ
来年もトマトナスを栽培しようと
このトマトナスの種を取り
来年植えつけようとします。
そしてできたトマトナスはF2になります。
しかし、F1のトマトナスより
F2のトマトナスは性質が落ちるようです。ごくまれに例外もあるようです。
世の中でも
血が遠いもの同士の子供は強いが
血が近いと弱くなります。
これがF1で売り出されてるモノの特徴です。
できの良いトマトナスを栽培するには
再び種苗会社が売ってるF1の種を買わないといけないのです。
F2のトマトナスの種はどこででも手に入るのですが
F1のトマトナスの種は作った種苗会社でしか手に入れることはできません。
トマトとナスをかけあわせて作ったのだから
自分もかけあわせて作ってみようと思えばできるでしょう。
しかし、実際のところ、ただのトマトとナスをかけあわせただけではなく
長年の研究で培ってできたトマトとナスをかけあわせたのでしょうから
同じものをつくろうとしても、まずできないでしょう。
F1の作物というのは
生産者にとってつくりやすいことが多いです。
病気にも強いし、栽培もしやすいし、虫にも強い。環境にもあまり左右されない。収穫量も多い。
良い種は世界中から注文があり
サカタのタネはブロッコリーのF1種で世界の6割のシェアを持ってます。
F1種に対する批判もあります。
ある種の農薬は使うはめになったりすることもあるらしいです。
F1種に対して今まで普通に連綿とある「固定種」
固定種の方が味があるとかも聞かれます。
固定種にこだわっている種苗会社で野口種苗という会社もあります。