青果担当者が売場でいろいろと説明するときに
覚えておきたい栄養素というのはいろいろとあります。
まず、栄養素という言葉を出したとき、もう一つ「機能成分」という言葉もあります。
栄養素と機能成分はいつもいっしょにでてくる言葉でありますが別の意味を持ちます。
栄養素は人間が生きていくうえで必要な養分で
機能成分は必ずしも必要ではないが、あれば効果があるという成分です。
カルシウムやいくつかのビタミンは人間にとって必要ですが
アントシアニンは必ずしも必要ではないが体にいいことがあります。
こういうのが機能成分となります。
売場で説明するときに「色」に関してなら説明しやすいと思いますので
今日は色に関して3つの機能性成分をまとめて把握したいと思います。
ポリフェノールとアントシアニンとカロチンです。
アントシアニンは青や紫色ですね。
アントシアニンはポリフェノールの一種なんですが
特徴的な色なので覚えやすく説明しやすいです。
まずはブルーベリーに豊富に含まれてますね。
アントシアニンの代表的な果物です。
あとは大根にも含まれてます。
カイワレ大根の根がたまに青くなったりしますがあれです。
赤や紫の大根にもアントシアニンが含まれており
それが赤や紫色として現れてます。
大根でたまにモノが良くないので切ったら「青っぽい」色をしてることがあります。
これもアントシアニンです。
あと寒い時期にブロッコリーやキャベツがちょっと紫色っぽいところが出ることがあります。
寒いのでエネルギーが消費しきれないので
光をあまり受けないように濃い色の部分ができることがあります。
これもアントシアンです。
寒い時期の野菜はこのように栄養が詰まることが多いです。
あとナスを漬物にすると青紫色になります。
ナス自体紫色っぽいのですが
これらもアントシアニンの一種であるなす特有のナスニンです。
傷ついたなすなどの傷は赤茶色してますが
これもポリフェノールの一種です。
傷ついたほうが栄養があるようです。
上記の野菜の他に
紫きゃべつ・赤しそ・紫色のさつまいもにも含まれてます。
アントシアニンなどのポリフェノールは
もともと野菜が厳しい環境に耐えるために作られた物質なので
抗菌作用などの効果があります。
ポリフェノールとはアントシアニンなどを含む「総称」なんですが
説明する時で赤や茶色を表す成分として覚えやすく説明しやすいです。
りんごを剥いて放置すると赤茶色がでてますね。
あれもポリフェノールです。
ごほうを切ったときもそうです。
アントシアニンが青や紫を説明する時に使い
ポリフェノールは総称になってしまいますが
赤や茶色を説明するときに使いやすいです。
そしてカロチン。
これはオレンジ色ですね。
代表的なものにはもちろん人参があります。
緑黄色野菜に多く含まれており
ブロッコリーにも含まれてます。
南瓜も中はオレンジですね。
オレンジ色のカリフラワーも白のカリフラワーよりもカロチンが多いです。
同じように紫のブロッコリーやカリフラワーもアントシアニンが豊富ということです。
とまともカロチン。
とまとに豊富に含まれてる「リコピン」(リコペンとも)もカロチンの一種です。
金時人参はリコピンが普通の人参よりも多いので赤っぽくなってます。